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2022/01/30

東京駅開業時からプラットホームの屋根を支えていた鋳鉄製の柱は一見の価値あり?!

Cast-iron-pillar_01

東京駅の第二乗降場(2022年現在は5番線[山手線]・6番線[京浜東北線]のホーム)には、大正時代の開業当時からプラットフォームの屋根を支えていた、鋳鉄製の柱が保存されています。

山手線の外回りを利用するときは、比較的空いている先頭車両に乗車することが多く、この柱のことは子供の頃より気になっていたので、よく車内から眺めておりました。

この鉄道遺産の存在を知らない方は、現役を終えた柱が有楽町寄りに2本、記念保存されておりますので、昔の東京駅を懐かしむ意味で、立ち寄ってみるのも良いかもしれません。

Cast-iron-pillar_02

保存されている柱の下部には、製造年月と製造した会社が、浮き出しの文字で記録されています。

文字のほとんどは(理由は分かりませんが)削られて消されており、「明治四十一年●●」と「株式会社東京●●●●●製造」の文字だけ、読むことが出来ます。

明治41年ですと、中央停車場(開業時は東京駅と改称)の建設工事に、着手した年と同じですね。

Cast-iron-pillar_03

保存されている柱の横には、説明板が設置されており、東京駅開業当時の“プラットホームの写真”と“説明文”が、掲載されております。

写真をよく見ると、プラットホームの屋根を支えていた柱や骨組みは、薄い緑色で塗装されていたことが分かります。左側には完成したばかりの丸の内駅舎も見られます。

Cast-iron-pillar_04

説明文には、

 東京駅第二乗降場(5番線・6番線ホーム)は、1914年の東京駅開業と同時に設置され、屋根は鋳鉄製柱で支えられていました。戦災の影響などにより、屋根の大部分は失われましたが、鋳鉄製柱14本を含む一部は、2015年まで開業当時の状態のまま使用されていました。
 2014年、東京駅は開業100周年を迎え、開業当時の姿をとどめる屋根も、長い年月の経過により、傷みが目立つ状態となったため、新たな屋根への建替えを行いました。
 100年以上の間、屋根を支え続けた鋳鉄製柱は、その役割を終えましたが、開業当時の姿を後世に伝えるため、2本をホームに保存することとしました。
 2015年 東日本旅客鉄道株式会社 東京駅

との内容が、掲載されております。

Cast-iron-pillar_05

こちらのブログ記事の写真を撮影したのは、保存された年と同じ2015年ですので、保存するためにアイボリー色に再塗装された、非常にきれいな状態になります。

上部の装飾されている部分は、何度もペンキ塗りされていると思われ、細かい模様の輪郭などは表現が曖昧になり、デザイン性がやや薄れている印象です。

Cast-iron-pillar_06

写真を撮影したのが2015年のため、ホームドアが設置される前の、懐かしいプラットホームの姿です。

山手線の車両はE231系ですし、やや懐かしいですね。

Cast-iron-pillar_07

現在も、開業当時から東京駅の屋根を支え続けたレトロな柱が、保存された年と同じような綺麗な状態で、ホームの端っこに佇んでおります。

鉄道遺産のひとつが、東京駅利用者なら誰でも身近に見られるのは、ありがたいですね。

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