EIZO FlexScan HD2452W の分解レビュー
自宅にあるナナオ FlexScan HD2452W をバラしました!
この製品は液晶モニターですから、画質・外装デザイン・機能が十分であれば普通は満足なのですが、内部を見ないことにはエンジニアの“こだわり”まで分からない・・・
つまり、内部の構成部品や回路・レイアウト・パターンまで見て、エンジニアのセンスや会社の製品に対するスタンスまで分かった上で、この商品を長く大事に使用したいからです。
ちなみに、5年間の長期メーカー保証がある商品ですが、そんなものは私の前では無意味ですね(分解すればメーカー保証は受けられませんので、決して真似しないでくださいネ)。
▲ EIZO FlexScan HD2452W の内部基板
外装バックパネルを外すとアルミ製の遮蔽シールド板が全面に覆われていれ、そのシールドを外すと回路基板にアクセスできます。
基板は大きく分けて 3 枚、左:インバータ用、中央:電源ユニット、右:映像・音声信号処理用です。
なお、搭載部品は(分かる範囲で)すべてチェックして、データシートまで目を通していますが、このブログにはナナオさん以外も訪問している様なので詳しい解説は無しにします。プロの方は掲載画像を見て適当に想像してください。
▲ 電源ユニット
高画質の源は良質な電源から・・・基板のレイアウトに余裕をもたせて、一流メーカの厳選された部品が使用されています。
▲ CCFLバックライト駆動用のインバーター回路
EIZO モニターの特徴として、輝度を十分に下げられることが挙げられます。
最低輝度(25~40%)に落としても、チラつかず安定して正確な表示が行えるのは、この基板回路等のおかげですね。これって目への負担を考えると、かなり大事なこと!
▲ 入出力インターフェイスと映像処理回路基板
この基板の上に、コンポジットや USB など入力用の小基板が載っているのですが、取り外した状態になります。
各インターフェイスに入力された信号は、STMicroelectronics の LCD TV controller(GENESIS FLI8638-LF)に集中入力されます。中央部付近に見える一番偉そうな IC がそれです(銀色の円形模様のあるIC)。
そこで処理された信号は、真上にある EIZO独自の ASIC に入力され高画質化されます。
▲ ナナオが独自に開発した画像処理ASIC(エーシック)
高画質を生み出す、EIZO の心臓部ともいえる映像プロセッサです。
映像専業メーカーが培ってきた技術や経験がフルに投入されており、正確で美しい色再現や液晶パネルの動画応答性の改善など、今でも進化し続けている最先端の画像処理 IC です。
▲ ASIC から液晶パネルへの信号線
ここの配線は、結構高価なものが使われています。
▲ LCD コントローラー IC と ASIC 冷却用のヒートシンク
おまけで画像掲載してみました。独特で凝った形状をしていますね。
ちなみに両 IC の発熱量は控えめです。
たぶん、掲載してある画像を(見る人が)見ると、厳選されたパーツを適材適所に使用していて、真面目に丁寧に作ってあるのが分かると思います。
さすがは日本製だけあって、見えないところまでしっかりと作り込まれていますよね。ただ、アナログ音声の扱いにはちょっと不満が残りました(音響メーカーでないので仕方無いのかなぁ!?)。
あと、元通りに組み立てていて分かったことですが、メカニカルなパーツの寸法精度が高いです。こちらも同様に感心してしまいました。
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