“インチねじ”と“タップ立て”
ユニファイねじ「No.6-32UNC」のガンタップ。
よくコンピュータ関係で、“インチねじ”と呼ばれているメネジを立てるための切削工具です。
ちなみに“ミリねじ”と呼ばれているのは、“ M 3 メートル並目ねじ”だったりします。
画像左:ミリねじ(M3×0.5) 画像右:インチねじ(No.6-32UNC)
自作 PC の組立では、この2種類の“ねじ”があれば殆ど通用するので、“インチねじ”と“ミリねじ”の分け方でよいのでしょうね。
ちなみに、インチねじは「ユニファイねじ」と「ウィットねじ」がありますが、規格が違うので互換性はありません。(「インチねじ」と「ミリねじ」も互換性はありません)
「No.6-32UNC」について詳しく書くと、ユニファイ並目ねじ、呼び径 0.138 インチ(3.5052mm)、ピッチ 0.03125 インチ(0.795375mm)、ねじ山の角度 60°、JIS で規格化されています。
ピッチは、山と山の間隔であり、ねじが一回転して軸方向に進む距離と同じで、このねじの場合1インチあたりの山数が 32 あるので 0.03125 インチ(0.795375mm)となります。
(1/32 = 0.03125inch , 25.4/32=0.795375mm)
また、このタップを立てる時の標準的な下穴(ドリル)径は、φ2.8 mm を使用します。
マシニングセンタなどの数値制御の工作機械で、タップを立てるときの送り速度(F)は、
F = S × P
F = 送り速度(mm/min) S = 主軸回転数(rpm) P = ピッチ(mm)
より求められますので・・・
このタップを例にして、主軸回転数(S)を 100rpm に設定すると、送り速度(F)は、F80(100×0.795375)という指令になります。
当然ですが、タップを切る時は正回転、戻りは逆回転にしないと、ねじ山が無くなってしまいます。(FANUC の制御装置ですと固定サイクル G84 を使用)
(リジットタップなどの同期タップを使用する場合は、工作機械の仕様により指令方法が異なりますので、詳しくは機械に付属しているマニュアルを参照してください)
なんか、だんだんと難しくなってきてますね。
手でタップを立てるときのコツは、切削油を使用すること、下穴に真っ直ぐ立てること、2~3回転切ったら1回転ぐらい反回転させること、穴に切粉が溜まったらタップを穴から取り出して切粉を排出させること・・・など。
あと、タップは折れやすいので、作業は慎重に!
タップの種類はハンドタップが一般的ですが、抜け穴はガンタップ、止まり穴はスパイラルタップが適しています。
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